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一夫多妻制とは?
イスラム教では、1人の夫が4人まで妻を持つことができるというのは有名な話です。ムスリム(イスラム教信者)の方に、「なぜ複数の女性と結婚できるの? なぜ4人なの?」と直接聞いたことはありませんが、彼らは7歳を過ぎると、家庭や学校で、男女は完全に分けられます。そして、多くは、親同士が決めた近い親類と結婚することになりますので、結婚するまで相手の顔を見ないことも稀ではありません。従って、「失敗もあるだろう」ということで4人までは結婚を認められることになったそうです。
この「一夫多妻制」という制度、我々は何かしらうがった眼で見てしまうことが多いのですが、実は、大変慈悲深い理由から来ているのです。元来、砂漠の中で暮らしてきた彼らイスラム教徒は、毎日、部族同士の 争い・略奪に明け暮れていました。当然、戦いに敗れた男達がバタバタと死んでいくので未亡人の数が増えていきました。そこで、生き残った男達が、彼女らや残された子供のことを哀れに思い、次第に、2人、3人と彼女らの面倒を見始めたことが始まりと言われています。ですので、イスラム教の国家へ行くと、複数の妻を持つ男性は「慈悲深い、甲斐性のある人物」として、尊敬と羨望の眼差しで見られていることがわかります。現代化の流れから、今では、複数の妻を持つ(持てる)男性は激減しており、私の知り合いでも2~3人となりました。
一妻多夫制とは?
チベットやネパール、インドの一部では、一妻多夫性を見ることができます。これは、食料や土地の乏しいところに住む部族が、一人でも多く生き残ることができる様にと考え出された、悲しいシステムと言えるかもしれません。ある村では、限られた農耕地の分散を防ぐために、兄弟全員が1人の女性と結婚しています。これによって、無用な財産の分配と争いを防いでいます。また、ある部族の間では、食料が乏しいうえに、度々の飢饉が襲ったことから、働き手とならない女児を殺す悪習が生まれました。やがて、当然の結果として、男性ばかりが増えることとなり、複数の男性で1人の妻をもつことによって、部族や村全体を維持していったのでした。
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